NONBべしべし集

初代NONB艇長の故鈴木憲一氏作の、NONB活動のバイブル
べしべし集です。




 ◎メンバーがそろった時
   スピンワーク、リーフ作業、
  セール交換、ヒーブツー、落水
  救助など練習するべし

  ◎チャート、天気図、灯台表、
   水路誌、航法、船位測定法な
   ど勉強するべしべし

 ◎セール、マスト、リギン、エンジ
   ン、シート、ロープ、安全備品、
   工具など点検、修理もするべし



               べしべしべし
●陸置き
1.着艇したら船台を一回りするべし。 艇の点検、整備には誰もがマア何とかやっているようだ。自分の命がかかっているからたぶん忘れることはないだろう。でも、船台の点検は忘れがち、命を守るのはNONBとしても、一年のほとんどを船台の上で過ごすNONBにとっては、船台が命。 錆は深く入り込んでいないか、基板は腐っていないか、ペンキの禿げた部分が広が っていないか、ついでにキールの錆具合、ペンキ具合も点検、気づいたら航海日誌に記入。
2.乗艇したら、革靴は脱ぐべし。 航海中はもちろんですが、デッキ、キャビンは基本的に革靴禁止です。デッキシュ ーズがベストですが、運動靴ならいいでしょう。これで、特にキャビンの床ペンキが長持ちします。 靴を履き替え、私物を積み込んだら、デッキ上を点検しましょう。ハリヤード類にはすぐに目が行きますが、特にあとから付けた突起物などに錆、ぐらつき、ショックコードののびがないかどうか。あまり神経質になることはありません。常に点検しているという姿勢が肝要。あまり神経質に保守すると金がかかりすぎるからハイ。  いずれにしても気づいたことは航海日誌に記入。 スピンポール、ボートフック、ライフリング、ピットのすのこをセット、バッテリー充電を開始したら、酒盛りの支度。水くみ、テーブル準備、つまみの準備、手分け、協力して楽しく酒盛り準備をしましょう。 酒飲みながら、プラグの掃除なんかやったら満点だね。
3.1時になったら寝るべし 肩振りに夢中になるとつい時間を忘れてしまう。いくら飲んでも1時までに寝れば二日酔いはない(ハズ)。特に50前後のオッサンは要注意。遠慮せず、1時を過ぎ たよ、と声をかけるべし。適当にかたづけて、早く寝るべし。いびきは(できれば)遠慮すべし。

●起床、朝飯、朝グソ、整理整頓
1.遅くとも8時には起きるべし、べし、べし(自分に言っている) マリンは8時半に営業開始だから、8時には起きたい。前夜の食器洗い、ビール調 達、軽い朝飯準備。全て手分けしてやるのが基本。艇内は狭いから、ハッチの出入りはできるだけ避け、手渡しが基本。年上も、下も、オーナーもサポーターもない、ない、ない。 自ら進んで得意な分野を担当する。得意分野のないやつは(人数に余裕のある時は )マスト周りのハリヤード類のセット。  ==NONB特有のハリヤード処理== ハリヤード類をマストから離しておいて離艇するのは、その昔NONBがジプシー やってたころの名残。面倒なことは改めるというのが新生NONBの考え方だが、こ れだけはどうも続けたい。(あまり理由はないが)。ハリヤードがマストをパンパンたたく音がうるさく、安眠妨害になるための苦肉の策。ハリヤードがマストに張り付いているより、独立して自己主張しているようで、感じがいい(カナ?)
 (a)スピンハリヤードのトップは、バウパルピットにくるっと回して、反対側をマスト最下部のバウ側クリートに軽くクリート、残部分を輪にしてクリートにひっかけておく。
 (b)メイン、ジブハリヤードはセールセットまで、スピンポールをひっかけるアイにひっかけ、反対側はウィンチに一巻きしてほったらかしとく。
  (c)スピンポールリフトは、マスト根元の滑車を通し、キャビン屋根のアイを通してコックピットへ。 これらのセットはいずれもマスト上部の状態を見ながら、セール展開した時の様子を想像しながら、クロスしないようにセットすることが肝要。
 (d)時間があったらジブシートぐらいはセットしときましょうか。       (メインシートのセットは朝飯準備でピットが込み合うので後回し)
2.朝飯は食うべし。 朝飯はできるだけ食うべし。船酔いしてもはくものがないとツライヨ。パンでもお にぎりでも、かんずめでも何でもいいけど、暖かい飲み物が一つあるといいね。食いながら、今日の天気、コース、行動を皆でダベりましょう。  
3.朝飯後は忙しくするべし。 朝飯後は、艤装、食器洗い、朝グソ、洗面などなど、手分けをして同時進行しましょう。 着替えたあとの私物はバックなどにひとまとめにしておきましょう。忘れ物防止のため。 特に財布、定期券、免許証など忘れると、後が面倒ダヨ。

●艤装
 1.ジブシート・エンドはエイトノットするべしべし。 ジブはフォアーステイと、インナーフォアステイの間に展開され、左右ではサイドステーの外側に展開されます(当然です)。くれぐれもデッキ上でジブを展開しないようにシートをセットすること。 ジブシートのエンドは、ジブシートアジャスター(?)のアイを通してピットに引き込み、エンドをエイトノットしておくこと。 極く極くまれに、ジブセイルが3点で支えられていることを忘れてる人がいる。トップはハリヤードに、タックはフォアステイの根本に、クルーはジブシートに固定してください。トップを忘れてハリヤードを引くとどうなるか想像してみると面白い。 (面白くない、誰かがマストに昇ることになる) セットしたセイルをそのままにしておくと、機走中に風をはらんで膨らんでしまうことがある。そのため、セールを丸めてジブシートで軽く固定しておくこと。
  2.メインでの艤装チョンボは恥と知るべしべし  これまでの信じられないようなチョンボ集
  (a)メイン・トップをネジってマストのセールガイドに通してしまった。
  (b)メイン・タックを止めるのを忘れた。
  (c)バテンの入れ忘れ。
  (d)メインシートはセットしたが、メインシートトラベラに固定するのを忘れた。
   (e)メインシートの逆セット(キャビン階段からアジャストするならこれもよし) メインもジブ同様余ったシ     ート、ハリヤードで軽く固定しておく。 最近は、リーフロープを予めセットしているようですが、いい     傾向です。
3.スピンでの艤装チョンボは命取りと知るべしべし スピンハリヤード:スピンを上げるヤード(スピンリフトともいう) スピンシート   :風下(クルー)側のシート アフターガイ   :風上(タック)側のシート(スピンブーム側) フォアガイ    :スピンブームを下に引く両サイドからのガイ トッピング   :スピンブームを上に引くハリヤード    スピンワークは、以下に大別できる
 (a)スピンシート、アフターガイなどの艤装 展開したときの事を想定し、じっくり考えれば判るはず、難し   い計算はいらない。 要は展開したときこんがらなければいい。
 (b)ポールセット トッピング(ブームリフト)、フォアガイ(2本)をセット。アフターガイをポールの先端(タッ   ク)側アイを通して、根元(クルー)側をマストに固定。 フォアガイを緩めながら、ポールリフト、程良い   位置でフォアガイセット。
 (c)スピンセット スピンはジブの裏側に展開される。 風上側でセットしフォアステイを回って、ジブの裏側   に展開するのが一般的だが、状況によっては風下側でセットしてもよい。この場合アフターガイをフォ   アステイの前から風下側ジブのスカートをめくって引き込む。スピン上げの時はジブのスカートの下か   らジブの裏側に展開されることになる。
  (d)スピン上げ スピンハリヤードをゆっくり上げ、上から30センチ位でストップ。このときハリヤードの引   き上げに合わせてアフターガイをゆっくり引く。 アフターガイ、フォアガイ、トッピングで、スピンの風上   側をセット。(できればあとは簡単)スピンシートでトリム。ここからは、スキッパー、スキッパー助手の   腕次第。

●機 走(離岸)
1.ババアは急には走れないと知るべし。 ミス.ビレーは23才、人間の歳だと60才ぐらいか。急激なスロットル操作はエ ンストの原因となります。でもミス.ビレーは若い男が大好きだから、そっと、そっといたわるようにイジクリマワシテやると、調子にのってがんばってくれる。要はババアの扱いに慣れること。
  (a)艤装が終わったら、NONBからおりて、梯子をしまう。
  (b)トイレなど用をすませたら、フロントでカードを読ませ、出艇登録。   必要事項を書き込み、提出し   たら、黄色のコピーをデリック操作係りに提出。
  (c)乗艇、あわてないでセル・スタート、係員への挨拶を忘れないこと。
  (d)舵中央、デッドスローで、ギアアスターン(前に倒す)。
  (e)艇が2/3ケツを出したら、ティラーを目一杯押す。
  (f)艇が岸壁と並行になったら、再度舵中央。
  (g)少しそのままバックして、バウがブイと並んだら、ギア中央。舵中央のまま。
  (h)ギア前進(後に倒す)。
  (i)カチツと音がして、艇が止まったら、舵を目一杯引いて、スロットルをユックリ引く。
  (j)ゆっくり、ゆっくり、ゆっくりの方が貫禄がある。 この通りいかなければ臨機応変、勝手にヤレ。
2.あわてない、あわてない、あわてないを知るべし。  何事もあわてるとろくなことはない。エンストしても一呼吸するくらいでちょうどいい。
3.一連の出艇操作時エンストするとティラーがおろそかになることを知るべし。 誰もが経験していることです。ティラーを股に挟む、足で操作するなど独自の方法 を見つけるべし。特にバックしているとき、エンストすると、ラダーが不安定になるので要注意。
4.ギア操作はスロットル最低で行うべし。 スロットルを引いたままギア操作していることがたまに見受けられる。ギアが抜けなくなるので要注意。またギアを入れたままセルを回すのも、緊急時以外はやめたほうがいい。 これほとんど車では常識的なこと。
5.ギア入れたまま、セルで進む(バックする)緊急操作もあることを知るべし。 特にポンツーンに着艇寸前でのエンスト時は、セルだけで前進するのも一つの手段。 これもほとんど車では常識的なこと

●出航から帆走まで
1.右側通行はあくまで狭い水路のことだと知るべし。 狭い水路でのすれ違いはお互い右側通行なのは常識ですが、たまに壺湾入り口(白灯)あたりの広い水路で無理無理右側通行を守ろうとアッチの方からNONBの左舷側に出ようと突っ込んでくる(少なくともそう見える)艇に出喰わすことがある。 君子危うきに近寄らづーーを知るべし(逃げる逃げるが勝ち)
2.セールは、油壺入口暗礁郡を抜けてから、艇を風上に向けて上げるべし。 =以下帆走部分はディンギー出身者のほうが詳しいが、参考になることもあるかも知れないので、思い出しだし書いてみることにする=
3.微風のタックは艇速をつけてから行うべし。 微風下でタックすると艇が止まってしまう。微風下ではほんの少し風におろして艇速をつけてから、一気に上りタックする。 一気とは言っても、強風時とは違いなかなかバウが回らない、ゆっくりゆっくり舵をり、ジブの裏風を利用して(裏風をはらませ一呼吸)バウを回す。 これは微風でも、強風でも同じだが、(タック用意)のスキッパーの声で、コックピットにいるスキッパー助手は何をすべきか。風下側のジブシートを整理、自分の足や、クリート、ウィンチに引っかからないようにスムースに出て行く準備をする。 一方、風上側のジブシートは、シートエンドに手が届くように引き寄せておく。(タック)の声では、風の強さにもよるが、裏風をちょっと入れて風下側シートをウィンチから外すしスムースに出て行くのを確認後、風上側シートを一気に引く。  デッキでボケッーとしているクルーは、インナーフォアステイ内側に位置し、ジブがかわるよう手を添え、ヒール調整の位置に再度寝ころぶ。
4.強風でのタックは速やかに行うべし。 強風下ではジブの逆風は必要ない。一気にバウがイヤでも回るので、ティラーも余り早くそうさするとスキッパー助手のシート操作が間に合わないデ、下ろし過ぎになり、艇がオーバーヒールする。 当然シート操作は敏速に行わなければならない。風下側シートを足にひっかけたりするとジブが逆風を受け、危険な状態になるので呼吸を合わせて行こう。
5.ティラー・トリムとセールトリム コースをきっちりとらなければならない、狭い水路などではティラーを固定気味にして、両セールをトリムしよう。 クルージングなどNONBりムードでは(いつものヤツ)セールを固定し、ティラーで風に合わせよう。 両方同時にやるとコンガラガルことを知るべし。

●セーリング
1.艇長以外、特に若者はいろいろポジションを替えて経験すべし。 ヘルムス、コックピット、マスト、バウー全てとは言わないが、なるべく一回は経験すべし。 艇長は、特に若者にはグチグチ教えるべし。
2.優しい風と、波ではスピンるべし。(俺は面倒だが) ヘルムス、クルーの経験と、技量、にもよるが、艇長の判断で積極的にスピンを張ろう。 常日頃から、スピン上げ手順、ポジション、を頭にたたき込んでおくべし。 上げる前に手順を打ち合わせるといいかも知れない、たぶん久しぶりだろうから。 この項後回ししてくわしく書く、流す前に艇長と調整の上流す。
3.お互いにどんどん声を掛け合うべし。 艇長、古参オーナーといえどもどんどん注意、声を掛け合うべし。 「ちょっと上り過ぎ」「ちょっと下り過ぎ」「ジブちょい引き」「メインちょい引きーーーなどなど、それを聞いた若者が覚える。
4.質問があったらどんどん艇長や古参にきくべし。
5.魚は釣るべし ただボーと帆っているだけでは面白くない、すぐあきる、魚は積極的に釣るべし。 (もちろんデッキワーク優先ではある)
6.遠慮なく昼寝するべし。 夜遅くて、朝早くて、舟に揺られて、にぎりめし喰って、缶ビールのめば、モウだれだって眠くなる。遠慮なく交代で昼寝するべし。艇長のティラーにも気遣って代わってやるべし。
7.年寄りはいたわるべし。 年寄りは寝付かれなくて、朝が早くて、疲れやすくて、酒に弱くて、回復が遅いことを知るべし。
8.大切なこと忘れたべし。 艇長は、セールあげたら、その日の風、波、風の変化を読み、一日のコースの概略をクルーに言い渡すべし。 クルーはその計画に沿って事前に動くべし。 大体のコースが頭に入っていれば、次の行動に移りやすいし、積極的に参加できる。 「今日は、風が北だから江ノ島あたりまでギリギリに上り、波の少ない海面でタックの練習、昼前にメシ喰って、少しのんびりして、帰り風が良ければスピってみようか」ナドナド簡単でいいと思う。艇長さんは大変だアー。よろしく
9.積極的におしゃべりするべし せっかく趣味の同じ男が集まっている。仕事のジャンルも、歳も、立場も違う、こういう機会に男のオシャベリに華を咲かせ、人生を楽しく生きよう。缶ビールもあることだし。 内容はもちろん、問わない、仕事、趣味、姉ちゃん、女房(ナゼか姉ちゃんと女房は別項目)結婚、離婚、出世、転勤、転部、転職、金、家、車、そしてNONB島_U号(いつのころからかシーホースが1世、今のが2世ということになっている)
10.今読んだべしべしは全エーン部忘れて楽しむべし。                 稲葉作